書きたいように書こうぜ

絶賛、ネタバレ中。本とか映画とか。

天賦の才にのみ「火花」は灯る

 

 

火花 DVD スタンダード・エディション
 

 ★★★

いいね、なかなか。天才もの、凡人もの。芸とは、売れるとは。先輩とは、後輩とは。破滅か、まっとうな生活か。それぞれを映し出し、考えさせる。

原作は読めてない。読みたくなる。最後の豊胸手術のくだりはギャグにもなってなく、くだらないだけ。そこは置いておこう。

だが、見劣りするんだよね。どっちの役者も。彼らうまいはずなんだけど、うまくないのかな。イケメンすぎるのかな。Netflix版をたしかNHKでやってんたんだけど。そっちの方が圧倒的に役者がいい。このストーリーで最も重要な狂気をはらんでいる。

 波岡一喜という名前らしい。この先輩役が特に狂っている。芸がぶっ飛んでいる。天才かもしれないが、周りにはまるで理解されない。振り切れちゃってる。唯一の理解者が、この語り手たる後輩なんだけど、これを林遣都が演じる。こいつも狂っている。先輩に比べればまともにみえるけど。門脇麦が幸薄い感じでいい。結局、先輩に振り回され、先輩から離れていくところもいい。

それに比べて、菅田将暉桐谷健太もいまいちだ。2人とも狂気が感じられない。まともなんだよね。どう見ても。理解されない天才を演じきれていない。ドラマを観ていなければ、おそらくもう少し評価できたんだけどな。

もう一度、あのNetflixドラマを観たくなった。