「監視者たち」にも中間管理職はいる
★★★
凄腕の殺し屋を追い詰めて、やられて、追い詰めて、なんとかやっつける。
ヒロインがいい。背伸びしてるような感じが、可愛らしい。トイレでマイクを切らないところで一気に親しみがわく。日本ならない演出。下品になる一歩手前。
一見冴えない上司もいい。見た目はおじさんだが、腕っ節はいい。責任感もあり、部下思いでもある。
だが、それもこれもどうでもいい。この殺し屋がいい。
正体不明。一体何者なのか。まぁ徴兵制の国だから、みんなが人を殺す訓練を受けている。設定に無理はない。日本人じゃ、元自衛隊にしないといけない。
こいつも、殺しの能力は凄いのに、哀しいかな中間管理職。上から切られそうになって逆ギレ。何人も殺しまくってその場をしのぐが、監視者たち警察に追い回されて、結局は多勢に無勢。格闘の腕は十人力でも、拳銃には勝てない。最期はなんとも切ない。
アクション映画にありがちなのだが、悪役は詰めが甘いんだよな。ボスのほうを確実に殺していれば逃げおおせたはずなのに。やられちゃう。
最期はまぁめでたしめでたし。ストーリーはともかく、この殺し屋の迫力だけで持たせてしまう。まぁそういうこと。