「トランスワールド」の親子四代物語
★★★
似てないんだよな。いくら伏線があるといっても、時代が違うといっても、ね。
最初のヒロインから見ると、最初に孫に出会って、それから娘が出てきて、父も出てくる。ほらね、って。
ワンアイデア。未来を、現在を、過去を変える。最初に遡って、すべてをやり直しにする。めでたし、めでたし、だと思ったら、別の人が別の系列が不幸になっていた。このオチも皮肉が効いている。
面白いし、やられたんだけど、それがどうなのか。人生、あの時からやり直せたらって。自分の不幸を、爺さんやひい爺さんのせいにするってこと。面白けりゃそれでいいのか。
伏線バッチリだって。時代錯誤な感じとか、ファッションとか、出生のあれこれとか、そうか。伏線回収してるよ、確かに。でもパズルなんだよね。文学じゃない。パズルが解けた感じ。爽快感みたいなものはあるけど。